グランジ関連バンドのアルバムを有名なバンドに偏りすぎないように、
1バンドにつき最大3枚までとしつつ、各アルバムの重要度を考慮しながら、
それぞれの作品ごとに数行程度のコメントをつけながら紹介しています。
これからグランジ系のバンドに手を出してみようというときや、
マイナーなグランジバンドを掘り下げる際などにご利用ください。
紹介作品については今後もときどき追加していく予定としています。
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Released | 1994.1.25 | |
Type | 3rd EP | |
Genre | Grunge, Alternative Rock | |
Producer | Alice in Chains | |
Label | Columbia | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
Certifications |
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2ndEPの"SAP"に続き、アンプラグド的なスタイルで仕上げられたアルバム。Black Sabbath的な粘り気とヘヴィネスと攻撃性をとにかく前面に出したのが"Dirt"とするなら、こちらはAlice in Chainsのもう一つの大きな魅力である妖しげな美しさを際立たせた作品と言っていいだろう。絶望的な酩酊感に満ちていながら逃れる術のない美しさに取り込まれて溶かされていく。そんなAIC流のサイケデリアの究極系と呼んでもいいだろう。単なるサバス直系のヘヴィロックバンドではない、彼らの懐の広さを見せ付けてくれる作品でもある。収録曲が7曲のみのEPでありながら、アメリカ国内だけで300万枚を超えるセールスを記録した。 |
Released | 1994.11.1 | |
Type | Live Album | |
Genre | Grunge, Alternative Rock, Acoustic Rock | |
Producer | Alex Coletti, Scott Litt, Nirvana | |
Label | DGC | |
Origin | Aberdeen, Washington, U.S. | |
Certifications |
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NirvanaがMTVの「アンプラグド」に出演した際に演奏した音源を収録したアルバム。全編アコースティックで演奏されていることもあり、前作の"In Utero"の徹底した攻撃性の放射とは全く正反対の、Nirvanaがもともと持っていたR.E.M.的な側面やメロディの組み立ての上手さなどが際立った作風となっている。いわゆるグランジ的な重さは皆無な作品だが、Alice in Chainsの"Jar of Flies"やPearl Jamの"No Code"などと並び、グランジの「静」の部分を映し出した作品と言うことができよう。こちらも"In Utero"と同じく、アメリカ国内だけで500万枚以上のセールスを記録した。 |
Released | 1993.7.20 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Post-Grunge (1st wave) | |
Producer | Kelly Gray, Candlebox | |
Label | Maverick/Warner Bros. | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
Certifications |
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ストレートな70年代ハードロックとブルーズロックを基盤に90年代的なうねりを取り入れたサウンドを鳴らすシアトルのバンド。初期のPearl Jamに近くもあるが、それよりももっと素直なブルーズ・ハードロックらしさを持っているのが特徴。日本では知名度があまり高くないが、このアルバムからのシングルである"Far Behind"や"You"のヒットも手伝ってアメリカ国内だけで400万枚以上のセールスを記録するなど、この時代のシアトル出身バンドの中でも特に大きな成功を収めたバンドの一つであった。2ndの"Lucy"ではよりザラついたグランジにブルーズをミックスした独自性の高いサウンドを提示した。 |
Released | 1994.4.12 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Paul Q. Kolderie, Sean Slade | |
Label | DGC | |
Origin | Los Angeles, California, U.S. | |
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Nirvanaのカート・コバーンの妻のコートニー・ラヴがヴォーカルを務めていたバンドの2nd。1stの"Pretty on the Inside"ほどノイジーでザラついた攻撃性一辺倒でもなく、3rdの"Celebrity Skin"ほどポップじゃない、グランジらしい激性とポップネスを上手く組み合わせたNirvanaとの共通性も深く感じさせる仕上がりとなっている。このアルバムから"Doll Parts"や"Miss Wolrd"などのシングルがヒットし、アルバムもアメリカ国内だけで100万枚以上のセールスを記録した。 |
Released | 1995.5.23 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Post-Grunge (1st wave), Grunge | |
Producer | Art Alexakis | |
Label | Capitol | |
Origin | Portland, Oregon, U.S. | |
Certifications |
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それほどダークではないがねじれていて、かつパンキッシュでザラザラとしたサウンドを鳴らすバンドの2nd。前作ではNirvanaにも通じるもっとノイジーでパンキッシュなグランジだったが、本作ではザラつきつつも全編を冷めた感覚が支配している。本作からは自分自身の自殺未遂について書いた"Santa Monica"がヒットし、アルバムもアメリカ国内だけで100万枚以上のセールスを記録した。より攻撃的なグランジサウンドを求めるなら1stアルバムの"World of Noise"も強くオススメしておきたい。 |
Released | 1994.3.22 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Post-Grunge (1st wave) | |
Producer | Arnold Lanni | |
Label | Sony, Epic | |
Origin | Toronto, Ontario, Canada | |
Certifications |
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血生臭かった頃の初期のU2がグランジ化したようなサウンドを鳴らすカナダのグランジ/ポストグランジバンドの1st。ひび割れた大地を思い起こさせるほどの乾いた感覚とひどく寂しげな雰囲気がアルバム全体を覆っている。2ndの"Clumsy"では少し聴きやすさが増したものの、基本的にはこの作品の路線が踏襲されているため、ぜひともこの2枚を合わせて手に取ってほしい。1stはカナダで4回のプラチナム、2ndはシングル"Clumsy"や"Superman's Dead"のアメリカ・カナダでのヒットも手伝ってカナダで10回のプラチナム、さらにアメリカでも100万枚を超えるセールスを記録した。 |
Released | 1997.6.24 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Post-Grunge | |
Producer | John Kurzweg | |
Label | Wind-up | |
Origin | Tallahassee, Florida, U.S. | |
Certifications |
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グランジを通過したアメリカンロックとしての90年代中期以降のポストグランジを代表するバンドの1stアルバム。グランジそのものにカテゴライズされることはほとんどないが、本作のスタイルはグランジ直系と呼びうるもので、初期のPearl Jamをやや大人しくさせながらAlice in Chainsを彷彿とさせるダークネスを注ぎ込んだようなサウンドが聴ける。次作の"Human Clay"に比べるとそのサウンドには粗さが見られるが、アメリカ国内だけで600万枚以上と非常に大きなセールスを記録した。90年代中期以降にどのようにしてグランジからポストグランジへの移行が見られたのかを見るうえでも重要な作品と言えよう。 |
Released | 1994.8.2 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Post-Grunge (1st wave) | |
Producer | Sponge, Tim Patalan | |
Label | Sony | |
Origin | Detroit, Michigan, U.S. | |
Certifications |
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R.E.M.などの持つカレッジロック的な感性をベースに、Pearl Jamなどの土の香りを融合させたサウンドを鳴らすバンドの1stアルバム。それほどヘヴィにはならず大らかな感覚を見せるサウンドでありながらも、同時に地に足を付けた力強さを感じさせる。次作の"Wax Ecstatic"では、より落ち着いた感覚を持ったアメリカンロックへの接近も見せている。このアルバムからは"Plowed"と"Molly (16 Candles Down the Drain)"の2曲のシングルがヒットし、アルバムもアメリカ国内だけで50万枚以上のセールスを記録した。 |
Released | 1993.8.10 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Funk Metal, Alternative Rock | |
Producer | Mike Clink | |
Label | Capitol | |
Origin | Toronto, Ontario, Canada | |
Certifications |
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Soundgardenを思わせるうねりとJane's Addictionにも通じるファンクネス、さらにラテンの要素までも加えた独創的なサウンドを鳴らすカナダのバンドの1stアルバム。プログレッシブな感覚と乾いた土の香りが同居するあたりもまた面白い。シングルとしてもヒットした"Rain Will Fall"はまさにそのスタイルの完成形と呼ぶにふさわしい姿を見せる。少し宇宙的な雰囲気を取り入れた2ndの"Scenary and Fish"も非常に優れた作品なので、ぜひとも合わせて聴いてもらいたい作品。1stはカナダで1回、2ndはカナダで2回プラチナムを獲得した。 |
Released | 1996.4.16 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge, Post-Grunge (1st wave) | |
Producer | Local H, Steven Haigler | |
Label | Island | |
Origin | Zion, Illinois, U.S. | |
Nirvanaのチリチリとした暗さをHusker DuとWipersの鋭さで切り出したようなサウンドを鳴らすバンドの2ndアルバム。本作からは寂しげなムードを宿した"Bound for the Floor"がシングルとしてヒット、さらに攻撃性の強い"High-Fiving MF"や直線的な"Fritz's Corner"など、特にNirvanaが好きな人にオススメできる作品となっている。前作の"Ham Fisted"はさらに直線的な内容なので、こちらも合わせて手にしておきたい。アルバムはアメリカ国内だけで50万枚に近いセールスを記録している。 |
Released | 1992.9.4 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Alternative Rock | |
Producer | Bob Mould, Lou Giordano | |
Label | Rykodisc/Creation | |
Origin | Minneapolis, Minnesota, U.S. | |
伝説的なハードコアパンクバンドであったHusker Duのボブ・モールドが、Husker Duの解散後に新たに結成したバンドの1stアルバム。後期Husker Duが見せたクリアなメロディをより前面に押し出した作りとなっている。本来はグランジではないが、もともとHusker Duがグランジに多大な影響を与えたバンドであることから、グランジとの共通性も大きい。アルバムの完成度、評価ともにも非常に高く、1992年のNMEの"Album of the Year"にも選出された。本作からは"Helpless"がシングルヒットし、アルバムも一定程度の大きなセールスを収めた。よりグランジ色の強い攻撃的なサウンドを求める場合は次作EPの"Beaster"もオススメしておきたい。 |
Released | 1997.6.3 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Post-Grunge, Grunge | |
Producer | Scott Litt | |
Label | Outpost | |
Origin | Charlestown, Indiana, U.S. | |
Certifications |
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Alice in ChainsのダークネスとPearl Jamの土の香り、そこにThe Doorsの陰りを重ねたサウンドをアコースティックで鳴らすバンド。当時まだ高校生だったとは全く思えない渋みとひどく寂し気な雰囲気がアルバム全体に流れている。本作からリリースされた3曲のシングルが全てヒットし、アメリカ国内だけで100万枚以上のセールスを記録した。次作ではアコースティックスタイルは堅持しつつ、ワールドミュージック的な感覚を取り入れ、アルバム全体で一つのストーリーを組み立てるような作風となった。 |
Released | 1992.1.31 | |
Type | 3rd Studio Album | |
Genre | Alternative Rock, Grunge, Soul-influenced Rock | |
Producer | Greg Dulli, Ross Ian Stein | |
Label | Sub Pop | |
Origin | Cincinnati, Ohio, U.S. | |
パンクを基盤にソウルミュージックからの影響を強く溶け込ませることで、攻撃性とチリチリと焼け付くような切迫感、さらに深い渋みまで感じさせる独自のサウンドを作り出した。グランジと共通する暗さを持ってはいるが、ソウル+パンクという他にはないスタイルが強烈な個性となっている。次作の"Gentlemen"以降はさらにソウルへの接近を深め、アルバムを重ねるごとにその渋みも増していった。どの作品も完成度が高いので、より攻撃性の高い前作の"Up in It"を手にしても、渋みを深めた次作以降へ手を広げてもどちらも損はないだろう。 |
Released | 1994.2 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Alternative Rock, Post-Grunge (1st wave), Grunge | |
Producer | Kevin Hamilton, Moist | |
Label | Capitol/EMI | |
Origin | Vancouver, British Columbia, Canada | |
Certifications |
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Tears for Fearsの渋みのあるニューウェイブや、Procol Harumのような落ち着いたサイケの要素を取り込みながら、そこにグランジ的な重みのあるサウンドを乗せていくカナダのバンドの1stアルバム。そのためグランジらしさを持ってはいながらも、それ以上にしっとりとした質感を強く持ち合わせている。カナダではかなり人気が高く、"Silver"や"Believe"のシングルヒットをきっかけに本作も4回のプラチナムを獲得し、さらに次作の"Creature"も3回のプラチナムを獲得している。 |
Released | 1999.3.16 | |
Type | 3rd Studio Album | |
Genre | Post-Grunge, Grunge | |
Producer | Nick Launay | |
Label | Murmur, Epic | |
Origin | Newcastle, New South Wales, Australia | |
Certifications |
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中学時代にグランジとMetallicaの強い影響を受けたバンドとして始まった彼らも、アルバムを重ねるごとに音楽性を広げ、オーストラリアを代表するバンドとしての地位を確立するに至った。1stの"Frogstomp"では才能を感じさせながらも青さのあるサウンドだったが、その後は徐々にアートロック的な作風とグランジ的なサウンドの融合を進めるようになり、その一つの集大成としてこの3rdアルバムを作り上げた。本国オーストラリアでヒットしたのはもちろん、アメリカでも50万枚以上のセールスを記録した。次作の"Diorama"ではその傾向がさらに強まり、グランジからも離れていくものの、バロックポップを基盤としたアート感はさらなる高みに達することとなった。 |
Released | 1995.6.20 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Neo-Psychedelia, Grunge | |
Producer | Ted Niceley | |
Label | Island | |
Origin | Dallas, Texas, U.S. | |
Certifications |
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サイケ期The Beatlesなどの明度の高いサイケデリアを軸に、パンクの疾走感を大きく取り込んだサウンドを鳴らすバンドの2ndアルバム。Husker Duとサイケ期The Beatlesの融合などと呼ぶこともできようか。サイケ系グランジバンドの中でも粘り気よりも透明感のあるサイケデリアを打ち出すのが特徴。本作はややポップな仕上がりだが、次作の"Jesus Hits Like the Atom Bomb"では持ち前の高い実験性も楽しむことができる。本作からはシングル"I Got a Girl"がヒットし、アルバムもカナダでプラチナムを獲得した。 |
Released | 1992 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Punk | |
Producer | Scott Benson, Steve Fisk | |
Label | C/Z, Broken Rekids | |
Origin | Yellow Springs, Ohio, U.S. | |
直線的ながらもダークでザラついたパンクを持ち味としたバンドの1stアルバム。アンダーグラウンド時代のグランジからハードロック/メタルの要素を差し引いて、少しハードコアに近づけたようなサウンドとも言えよう。しかしアルバムリリースの翌年の1993年にはヴォーカルのミア・ザパタが性的暴行を受けたうえで殺害されるという形でバンドは悲劇的な結末を迎えてしまう。それを受けて作られた"Home Alive :The Art of Self Defense"というコンピレーションアルバムにはNirvana, Pearl Jam, Soundgarden, PUSAなど、数多くのシアトルのミュージシャンが参加した。 |
Released | 1991.7.23 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge, Garage Punk | |
Producer | Conrad Uno | |
Label | Sub Pop | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
最初期の"Superfuzz Bigmuff Plus Early Singles"や1stアルバムの頃はアルバム全体に地下室のような湿ったダウナー感覚が強く満ちていたが、そうした雰囲気を一定程度残しつつも全体的にカラッとした曲が増えている。しかしながらポップになりすぎるということは全くなく、彼らならではの攻撃性やヘロヘロとした感覚は継承され、ガレージロックをルーツとするグランジバンドとしての個性がより高まっている。アルバムの最初を飾る"Let It Slide"をはじめ、"Into the Drink"、"Who You Drivin' Now?"などこの時期を代表する曲が詰まっており、ガレージ色の強いグランジバンドを掘り下げていくうえでの基本となる作品と言ってもいいだろう。 |
Released | 1994.3.8 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge, Space Rock, Post-Hardcore | |
Producer | Failure | |
Label | Slash | |
Origin | Los Angeles, California, U.S. | |
諦念感に満ちたザラついたギターロックを聴かせるバンドの2ndアルバム。スペースロックとグランジとポストハードコアの中間に位置するが、本作について言えば感覚的にはグランジに最も近い。ただし、次作ではそれまでより宇宙的なサウンドとしての色合いが強まっている。本作ではサウンド面ではスペーシーな要素も顔を見せるが、それらも全てグランジ的な諦念感の中へと落とし込まれている。Nirvanaにも通じるサウンドを基盤にその攻撃性を全て内側に向けて、曲を追うごとにあらゆるものを絶望と諦めの淵へと引きずり込み、そこから外へ出て行くことができないかのような救いの無さに満たされている。 |
Released | 1986.3 | |
Type | Compilation Album | |
Genre | Grunge, Proto-Grunge | |
Producer | Chris Hanzsek, Tina Casale | |
Label | C/Z | |
Origin | Seattle, Washington, U.S., etc. | |
Green Riverの"Come on Down"に次ぐ、2番目に古いグランジアルバムという歴史的な位置付けを持つコンピレーションアルバム。グランジの起こりを知るうえではこれほど重要な作品はないと言ってもいいほど。Black Flagからの影響をベースにハードロックやポストパンクなどをミックスさせ、黎明期のグランジを作り上げた4大バンドと呼びうるGreen River, Soundgarden, Skin Yard, Melvinsが全て参加しており、さらに後にMother Love Boneのフロントマンを務めるアンドリュー・ウッドが率いるMalfunkshun、80年代初期からシアトルのアンダーグラウンドシーンで活躍したThe U-Menなど、まさに80年代中期のグランジのプロトタイプがそのまま詰まっている。このアルバムを聴かずしてグランジの歴史を語ることはできないだろう。 |
Released | 1997.3.31 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge, Alternative Metal | |
Producer | Garth "GGGarth" Richardson | |
Label | Fontana Records | |
Origin | Kilkenny, Ireland | |
アイルランド出身のグランジ/オルタナメタルバンドの2ndアルバム。メタル系とオルタナ系の双方のメンバーが集まって結成されたことで、ゴリゴリとしたヘヴィなサウンドの中にもオルタナ的な要素を垣間見ることができる。基本的にはグランジを通過したオルタナメタル的なサウンドではあるが、そこに耳に残るメロディを絡めていく上手さを持っていた。また、このアルバムではそうしたスタイルの曲だけにとどまらず、シングルとしてリリースされた"Sally"や"Mexican Wave"を中心に、グランジ的な攻撃性にキャッチーさを持ち合わせた曲も加わることで、1stアルバムと比べてその音楽性の幅が広がっている。 |
Released | 1993.8.17 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Stoner Rock, Grunge | |
Producer | Jon Burnside, Steven Haigler | |
Label | EastWest | |
Origin | Germantown, Maryland, U.S. | |
90年代初期から途切れることなく活動し続けるストーナーロックバンドの1stアルバム。初期の頃はパンキッシュで直線的な攻撃性も強く見せていたため、グランジにもカテゴライズされることが少なくなかった。60年代後期から70年代初期を思わせる煙の香りのする原初的なハードロックをよりグルーヴィーに仕立てたサウンドで、とにかく泥臭く、疾走感を持ちながらもひたすらうねるサウンドに唸るようなヴォーカルを重ねていく。次作以降はファンクなどの要素もさらに強めつつ、よりどっしりとしたサウンドに移行していった。グランジ的な視点からは本作以上に疾走感の強いEP"Impetus"なども強くオススメできる。 |
Released | 1993.2.8 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Katarzyna Kanclerz, Andrzej Puczynski | |
Label | Izabelin Studio | |
Origin | Szczecin, Poland | |
Certifications |
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ポーランドを代表するグランジバンドの1stアルバム。ヴォーカルは女性が務めている。ハードロック的な感覚を持ちつつ、そこにグランジ的なダークネスをまとわせていく。そのダークなハードロックは初期のPearl Jamから土臭さを薄めたサウンドと形容することもできるよう。さらにゴシック的な要素を少し取り入れることによって、不気味なムードを高めることにも成功している。本国ポーランドでは大きな成果を収め、国民的バンドと呼びうるほどの支持を得ているだけあって、アルバムの完成度は高い。4th以降はエレクトロニカ寄りになり、歌詞もポーランド語がメインとなるが、2ndの"Ho!"や3rdの"?"はグランジ色も強く十分にオススメできる。 |
Released | 1992.10.16 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Alternative Rock, Grunge | |
Producer | Michael Stipe, Magnapop | |
Label | Play It Again Sam Records | |
Origin | Atlanta, Georgia, U.S. | |
R.E.M.やHusker Duを通過したそこそこハードでパンキッシュなオルタナバンドの1stアルバム。プロデュースにR.E.M.のマイケル・スタイプが関わっている。アルバムの最初を飾る"Garden"はグランジそのものといったサウンドだが、全体として見ればグランジとの共通性も感じるほどほどのダークさやノイジーさを持ったオルタナロックと言ったほうが近い。また、本作収録の"Favorite Writer"は後にR.E.M.によってカバーされている。2ndの"Hot Boxing"ではHusker Du/Sugarのボブ・モールドがプロデュースを務め、音楽的にもややSugarに近づき、シングルの"Slowly Slowly"がビルボードのModern Rockチャートの25位に入るなどした。 |
Released | 1995.8.15 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Post-Grunge (1st wave) | |
Producer | Joey Ammo, James Dennis | |
Label | TVT Records | |
Origin | Boston, Massachusetts, U.S. | |
ハードロックを基盤にオルタナティブな実験性を大幅に加え、そこにグランジ的なダークネスも取り込んだバンドの1stアルバム。グラムロックぽさも見せながらオルタナ特有のひねくれた感覚を強く打ち出した"Confession"を筆頭に、いかにもグランジ的な曲も多く含みながらも、ハードロックとオルタナティブな要素を絶妙にミックスさせた曲なども多く、荒廃した町の風景が浮かぶようなそれらの楽曲群は非常に独創性が高い。2ndの"Let's Be Nice"ではやや普遍的なポストグランジに近づいたが、"Youth of America"が映画"Scream"に使われたことで一定の注目も受けた。 |
Released | 1993.3.9 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Michael Beinhorn | |
Label | A&M | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
ダークなムードを持ったパンクをベースにしながら、そこにHR/HMに由来する硬質さを上手く加えていくバンドの2ndアルバム。メンバーは男性が多いが、ヴォーカルは女性が務めている。1stではもっと性急で勢いのあるダークなパンクとしての色合いが強かったが、この作品では随所にハードロック的なアプローチが見られ、グランジ的な暗さやねじれとメタリックな硬質さとパンクの疾走感、そして爽快感をも感じさせるメロディが絡み合うようになり、音楽性により一段の高まりが見られる。"Trip"はまさに彼らのそうしたスタイルの完成形とも呼べるだろう。 |
Released | 1996.6.5 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Alternative Metal | |
Producer | Drain STH, Adam Kviman | |
Label | MVG Records | |
Origin | Stockholm, Sweden | |
メンバーが全て女性で構成されたスウェーデンのグランジ/オルタナメタルバンドの1stアルバム。バンド名のSTHはストックホルムを意味している。サウンドはまさにAlice in Chainsの直系と呼べるもので、ヘヴィでドロドロとしたサウンド、不気味で粘り気のあるメロディ、念仏めいたヴォーカルと、AICの"Dirt"と"Alice in Chains"の2枚をミックスしたようなサウンドが聴ける。"I Don't Mind"などの2枚のシングルがアメリカのMainstream Rockチャートで33位と25位となかなかの好成績を収めた。2ndアルバムにはBlack Sabbathのトニー・アイオミが参加し、それがきっかけでこのバンドのヴォーカルのマリア・ヒョホルムと後に結婚している。 |
Released | 1993.8.31 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Alternative Rock, Grunge | |
Producer | Steve Boyer | |
Label | 550 Records | |
Origin | New York City, New York, U.S. | |
Echo & the BunnymenやBlondieなどのニューウェイブ系バンドからの影響が色濃いオルタナバンドの1stアルバム。ヴォーカルは女性が務めている。いかにもニューウェイブ的なサウンドが見られる一方で、それがグランジ的な荒々しいスタイルに急に切り替わるなど、両者の要素を1曲の中に同居させることで80年代的な感覚と90年代のムードを融合させることに成功している。また、シングルの"I Want It All"がビルボードのModern Rockチャートで30位を記録している。ヴォーカルのコリーン・フィッツパトリックは後にVitamin C名義でソロ活動を始め、ソロの1stアルバムで100万枚以上のセールスを記録するなど、バンド時代以上の成功を収めている。 |
Released | 1999 | |
Type | Compilation Album | |
Genre | Proto-Grunge, Grunge, Psychobilly | |
Producer | John Nelson, The U-Men, etc. | |
Label | Chuckie-Boy Records | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
60年代ガレージやサーフロックにThe Crampsなどのサイコビリーを融合させ、さらにThe Birthday Partyなどのポストパンクの混沌を流し込んだようなサウンドを鳴らすシアトルのバンド。このアルバムには彼らが活動していた頃に残した音源のほぼ全てが収録されている。Black Flagなどからの影響はあまり強くないため、80年代グランジのスタイルとはあまり近くなく、むしろグランジに影響を与えたバンドの一つとして、黎明期のグランジに連なる生々しい激性を伝えてくれるバンドと言ったほうが適切だろう。活動していた頃の全ての楽曲を求める場合は、2017年にリリースされた2枚組のアルバム"U-Men"をオススメしたい。 |
Released | 1993 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge, Alternative Rock, Psychedelic Rock | |
Producer | Don Gilmore | |
Label | Atlantic | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
シアトルのサイケ色の強いグランジバンドの2ndアルバム。その粘り気のあるサイケ感などにLove Batteryと共通するものが多く見られるが、ポップな質感を覗かせることは少なく、全体的によりひねったアプローチを見せてくることが多い。また、そうした粘り気のあるサイケデリアの中にインディーロック系グランジに通じる陰りを忍ばせてくることが多く、これもまた他のサイケ系グランジにはあまり見られない個性となっている。次作の"Superfriends"では、もっとシンプルでパワーポップの要素も感じさせるパンキッシュなサウンドに接近することになった。 |
Released | 1998.9.22 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge, Post-Grunge, Alternative Metal | |
Producer | Kelly Gray, Dudley Taft | |
Label | Capitol | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
Alice in Chainsのレイン・ステイリーの高校時代からの友人でもあり、Slezeというバンドを一緒にやっていたメンバーでもあるジョニー・バコラス(B.)とジェームズ・バーグストロム(Dr.)らによって結成されたバンドの2ndアルバム。1stアルバムでは電子音を多用したサウンドだったが、大幅なメンバーチェンジを経た本作ではAlice in Chainsにも通じるBlack Sabbath色の強いヘヴィで粘り気の強いサウンドへと変化した。アルバムからは"Soft"と"Vintage Eyes"の2曲がヒットし、どちらもビルボードのMainstream Rockチャートで16位にまで達した。 |
Released | 1994.4.12 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Alternative Metal, Stoner Rock | |
Producer | Sugartooth | |
Label | DGC/Geffen | |
Origin | Los Angeles, California, U.S. | |
後にQueens of the Stone Ageのドラムとなるジョーイ・カステロが在籍していたストーナー色の強いグランジバンドの1stアルバム。Black SabbathやLed Zeppelinなどの70年代ハードロックの流れを汲み、そこに90年代的なうねりとサイケデリックな粘り気を重ねたサウンドを特徴としている。それゆえにSoundgardenの"Louder Than Love"のネバネバとしたサウンドとの共通性も大きく、そこに70年代色の強いストーナーロックをミックスしたような感覚を持っている。どっしりとしたタイプのストーナーが好きな人にも向いているバンドと言えるだろう。 |
Released | 1995.2.13 | |
Type | 4th Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Michael Grund, Sun | |
Label | Gun Records | |
Origin | Moenchengladbach, Germany | |
90年代初期から活動する息の長いドイツのグランジバンドの4thアルバム。ドイツのバンドではあるが歌詞は全て英語で書かれている。2ndの"Murdernature"まではジャリジャリとしたメタルとグランジ的なダークネスと実験性を合わせたサウンドだったが、3rdアルバム以降はStone Temple Pilotsの"Core"やAlice in Chainsの"Dirt"にも通じる質感を持った、ジリジリと焼け付くような感覚とひび割れた大地のような荒涼さを感じさせるスタイルへと移行した。本作はその音楽性の完成形とも言え、ヘヴィなサウンドに木管楽器まで絡めた独創的なサウンドを持った"Stolen"を筆頭に質の高い楽曲がそろっている。 |
Released | 1992.5 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Funk Metal | |
Producer | Al Sutton, Big Chief | |
Label | Sub Pop | |
Origin | Ann Arbor, Michigan, U.S. | |
Black SabbathやJimi Hendrixなどの60年代後期から70年代にかけてのヘヴィなハードロックを基盤にファンクのグルーヴを取り込んだSub Pop系バンドの1stフルレンスアルバム。2nd以降はファンクへの傾倒がより強まっていくが、このアルバムはサバス的なドロドロとした粘り気の強いヘヴィネスがとりわけ強く、そこにファンクの要素がほどよく絡まることで90年代的な強いうねりを見せている。中でも徹底してヘヴィネスを打ち出した曲ではMelvinsにも匹敵するほどの地を這うような重々しさを堪能させてくれる。 |
Released | 1993 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Alternative Rock | |
Producer | Daniel Rey | |
Label | Medicine/Reprise | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
シアトル出身の後発系グランジバンドの1stアルバム。他のシアトルのインディー系グランジバンドに比べるとメジャーな感覚がやや強いのが特徴で、グランジらしいダークな雰囲気を持ったギターロックやパンク寄りのオルタナサウンドを基盤としながら、そこに様々な形でサイケデリックな浮遊感などを忍ばせていくのを得意としている。2ndアルバムではPearl Jamのストーン・ゴッサードがプロデュースに参加し、よりサイケデリックな色の濃いしっとりとした音楽性への傾倒が強まった。 |
Released | 1994.10.24 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Dave Eringa | |
Label | Epic | |
Origin | Essex, England, U.K. | |
イギリス出身のグランジバンドの1stアルバム。初期のStone Temple Pilotsなどに通じるジリジリと焼け付くような感覚を持ちながらも、ズッシリとした重さではなく直線的な鋭さや攻撃性を強調したサウンドを鳴らす。そのサウンドは焼かれるような熱さを感じさせながらも同時に凍えるような冷たさも持ち合わせているという、相反する感覚を同時に有しているのが大きな特徴と言えよう。アルバムの最初を飾る"Gone to Pot"だけを見てもそうしたスタイルを如実に感じ取ることができる。他にありそうでないグランジサウンドを鳴らすバンドだったが、2ndアルバムではグランジ色が大幅に減退しRadioheadからの影響を強くうかがわせるサウンドへと移行した。 |
Released | 1992.4 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Jack Endino | |
Label | Kick Music, Rock Owl Records | |
Origin | Copenhagen, Denmark | |
デンマーク出身のグランジバンドの2ndアルバム。1990年リリースの1stアルバムの時点でグランジ色の強いサウンドを鳴らしているなど、アメリカ以外の出身としては先駆的なバンドの一つと呼んでもいいかもしれない。そのスタイルはインディー系のグランジとしては比較的オーソドックスで、パンキッシュな攻撃性にグランジらしいダラダラとした雰囲気とダークネスを帯びさせながら、そこにポストハードコア的な哀感を軽く流し込んだサウンドを鳴らす。3rdアルバムになるとポストハードコアに近い感覚がいくぶん強まるが、同時にメロディの組み立ての上手さなども向上しているので、そちらも十分にオススメできる。 |
Released | 1993 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Paul Johnson, Graham Naysmith, Bivouac | |
Label | Elemental | |
Origin | Derby, England, U.K. | |
イギリス出身のグランジバンドの1stアルバム。いかにもグランジ直系のインディーバンドといったサウンドで、そこそこヘヴィながらも重くなり切らないギターに軽く哀感をまぶしたメロディを重ねていく。ヴォーカルにあまりパワーがないので、やや線の細い印象を持たれるところもあるが、シングルとしてもリリースされた"The Bell Foundry"などではそうしたほのかな陰りを感じさせるスタイルが上手くハマっている。より直線的で荒々しい攻撃性を求める場合には、初期の音源を集めたアルバムである"Derby and Joan"がオススメできる。 |
Released | 1989 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Garage Rock, Garage Punk, Grunge | |
Producer | Fred Cole | |
Label | Tombstone Records | |
Origin | Portland, Oregon, U.S. | |
60年代の伝説的なガレージバンドThe Lollipop Shoppeのヴォーカルだったフレッド・コールが率いるガレージバンドの2ndアルバム。サウンドも60年代をそのまま受け継いでいるかのような、サイケデリックな陰りを持ったストレートな攻撃性を宿したガレージロックとなっている。そうした楽曲群の中で"54/40"という曲だけはやや異色で、このバンドの持つガレージ感を基盤にしながら80年代のインディーグランジを大幅に取り入れたような作風となっている。シアトルシーンを扱ったドキュメンタリーの"Hype!"のサウンドトラックにも同曲が収録されている。 |
Released | 1995.1.17 | |
Type | 4th Studio Album | |
Genre | Indie Rock, Noise Rock, Grunge | |
Producer | Colm Meek, Greg Freeman | |
Label | K Records | |
Origin | Eugene, Oregon, U.S. | |
60年代のサイケガレージから多大な影響を受けたバンドの1995年のアルバム。もともとは1990年にレコーディングされたもので、2ndアルバムとしてリリースされる予定だった。1stアルバムに比べると強い実験性やローファイ色はいくぶん弱く、The Stoogesなどのサイケガレージを基盤にしたうえでノイジーな感覚を合わせ、インディーグランジの要素を内包させながら、それなりに聴きやすさもあるメロディを重ねることで、一つのガレージ系グランジアルバムとして素直に楽しめる仕上がりとなっている。 |
Released | 1993 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Pop Punk, Power Pop, Grunge | |
Producer | John Hanlon | |
Label | MCA | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
シアトル出身のポップパンク/グランジバンドが2枚のEPの後にリリースした1stアルバム。少しグランジ風味のあるパンクにパワーポップ的なメロディを盛り込んだサウンドが特徴で、一見するとグランジらしい要素はそれほど強くはない。タイプとしてはFlopが最も近いと言えるが、Flopがグランジ的なサウンドとポップなメロディを意識的にミックスしていたのに対し、こちらはポップパンクの中にグランジらしさがチラホラと覗くような感じになっている。方向性はおおむね同じではあるが、より攻撃的なサウンドを求めるときはSub Popからリリースされたバンドと同名の1stEPに手を出してみるのもいいだろう。 |
Released | 1994 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Eric Garten, Geoff Harrington | |
Label | Atlantic, Headhunter | |
Origin | Orange County, California, U.S. | |
Nirvanaの持つ切迫感にKyussのブリブリとしたサウンドアプローチをミックスしたようなグランジバンドの1stアルバム。チリチリとした攻撃的なグランジにKyuss的なストーナーロックを通過させたようなそのサウンドはグランジ好きならおおむね気に入ると言えるものとなっている。一方でミュージックビデオも作られた"Staring at the Sun"ではドロドロとした粘り気の強いサウンドを見せるなど、ヘヴィサイケ色の強いグランジもまた得意としている。2ndアルバムではグランジ色が希薄になり、パンク色の強いポップ感のあるオルタナティブロックへと移行した。 |
Released | 1994 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Alternative Metal | |
Producer | Thread | |
Label | Bitter Music, BSR Records | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
シアトル出身のマイナーなグランジバンドの1stアルバム。彼らの楽曲がAlice in Chainsの未発表デモ曲と間違えられることがたびたびあり、それがきっかけで一部で注目を浴びるなどした。その音楽性は間違いなくAICからの流れを汲んでおり、不気味なムードを持ったハーモニーなどは明らかにその影響を伺わせるが、AICと比べてアコースティック寄りのアプローチを取る曲が多く、ゴシック色が強いといった個性も持ち合わせている。2ndアルバムでは本作の音楽性を継承しながら、よりゴシック的な感覚を強めた作風となっている。 |
Released | 1990 | |
Type | 1st Studio Album | |
Genre | Grunge, Alternative Rock, Psychedelic Rock | |
Producer | Jack Endino, Solomon Grundy | |
Label | New Alliance Records | |
Origin | Ellensburg, Washington, U.S. | |
Screaming Treesのベーシストであるヴァン・コナーによるサイドプロジェクトが残した唯一のアルバム。インディー時代のScreaming Treesと同じくパンクとサイケデリックロックをミックスしたスタイルとなっており、彼らの2ndアルバムである"Even If and Especially When"に比較的近い、サイケデリックな酩酊感よりもパンキッシュな躍動感に比重を置いたサウンドとなっている。マーク・ラネガンの渋みのあるヴォーカルがないためにやや薄味に感じられるが、初期のScreaming Treesが好きな人であれば手にしておいて損はないだろう。 |
Released | 1989 | |
Type | 2nd Studio Album | |
Genre | Grunge | |
Producer | Jack Endino, Swallow | |
Label | Sub Pop | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
"Sub Pop 200"にも参加した、Blood CircusやTadと同様に80年代のシアトルのグランジシーンを支えたバンドの2ndアルバム。困ったことにamazonなどでは扱われておらず、1stアルバムと同様に入手はかなり困難である。そのスタイルは80年代のインディーグランジに非常に忠実で、Black Flagが打ち出した遅いハードコアを基盤にしながら、そこに自分達なりのラフな感覚などを加えている。初期のMudhoneyと比較的音楽性が近く、Mudhoneyからひねくれた感覚を一定程度ひき算したようなサウンドと言える。他の80年代のバンドと比べると60年代ガレージ色がやや薄いのも特徴。 |
Released | 1989.8 | |
Type | 1st EP | |
Genre | Grunge, Garage Punk | |
Producer | Jack Endino | |
Label | Sub Pop | |
Origin | Seattle, Washington, U.S. | |
"Sub Pop 200"に参加したことでも知られるシアトルのインディーグランジバンドが唯一残したEP。最初期にThe U-Menのメンバーが2人関わっていたこともあり、80年代グランジらしいBlack Flagの流れを汲んだダークでラフなパンクサウンドに、ガレージロックやサイコビリーの要素が等価な比重で絡むようなサウンドを鳴らす。それでもThe U-Menに比べれば遥かに素直なグランジサウンドでそれなりに聴きやすい内容となっている。アルバムタイトルはThe Amboy Dukesの"Journey to the Center of the Mind"のパロディとしてつけられたもの。 |